原発事故で消える山村、全家屋の映像と8区長の声 「津島の記憶」発売(西日本新聞)





福島第1原発事故に伴う帰還困難区域指定が続き、住民が戻ることができない福島県浪江町津島地区の有志が、廃虚化が進む約500の家屋や公共施設、事業所などをドローン空撮で記録した映像作品「津島の記憶」を製作した。6月1日に発売する。津島の8行政区ごとに、全建物をDVD3枚組みの全250分に収めた。全編にわたる各区長の語りにはふるさとへの思いがあふれ、事故で失われたものの大きさを伝えている。



久留米市出身の野田さんが撮影、編集

 ドローンによる撮影とインタビュー、編集を担ったのは、福岡県久留米市出身のフォトジャーナリストで、映画監督の野田雅也さん(46)。「原発事故で相当大きな行政区(津島)がまるごとなくなろうとしている。住民たちは事故当時、まさかふるさとに住めなくなるとは思わなかった。その現実をあらためて問い掛けたい」と話している。

 今回の作品は主に住民向けに編集。各家の映像に持ち主の氏名を入れ、各区長の語りとともに、伝統の田植え踊りや「念仏供養」、運動会、バーベキュー大会などの時の人々の音声、鳥のさえずりなど自然の音も織り込んだ。

 事故から10年が過ぎたが、津島地区は放射線量が高く、元に戻るには100年はかかるとされ、帰還のめどが立たない。家々は草木に埋もれ、動物も侵入して腐食が進むなど荒廃し、地区の一部は特定復興再生拠点区域として公費解体も進む。住民たちは試写会で、懐かしい阿武隈山系の高原と集落、一軒一軒の映像を見て、思い出話で盛り上がった。家々の一つ一つにかけがえのない人生の歩みが刻まれている。



「今までの苦労は何だったベな」

 津島は災害に翻弄(ほんろう)され、国策に振り回された土地でもある。...

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