【ふるさとを返せ 津島原発訴訟】2人の酪農家が涙をこらえながら本人尋問。全戸をドローン撮影する取り組みも(民の声新聞)



【「津島を映像で残したい」】


 実は原告たち有志が中心となって、津島地区520戸の全戸空撮が行われた。カメラマンの野田雅也さんがドローンで撮影。現在、その費用をまかなうための資金集めをクラウドファンディングで呼びかけている。5月8日までで、目標金額は200万円だ。

「ふるさと津島を映像で残す会」会長の佐々木茂さんは閉廷後、「ゼネコンや環境省、町役場と調整をしながら、ドローンで撮影する時には、(復興拠点の)家屋解体作業を一時中断してもらえるようお願いしながら撮影してきました。2019年6月から野田さんに撮影を始めてもらって、天候とも相談しながら12月までかかりました。おかげさまででこれまでに100万円は集まりましたが、どうしても200万円は必要なんです」と話した。

 撮影には住民たちの切実な想いが込められている。しかし、本来は被害者が自ら動く事では無い。原告の女性は「本来は解体が進んでしまう前に、町役場が全町的に記録として残すべきだったんです」と怒りを口にした。

 「津島は原発事故があったせいで10年近くも人が自由に立ち入れず、草木で家も見えないような状態になってしまった。でも、自分たちのふるさとは紛れもなく津島。ここに住んでいたという記録を残したいという想いがあるんです。今後、戻るか戻らないかはともかく、子や孫のためにも残したいという声が多かったんです。それで野田さんに相談したら、ぜひ協力させてくださいって快く言ってくれたんです。解体工事がどんどん進んでいるから、撮影するならすぐに始めなきゃならない。そこで、野田さんは津島の撮影を最優先してスケジュールを組み直してくれたんです。本来は行政がやるべき事ですよ。町役場は何をやってるんだって言いたいです」

 別の原告はこうも話した。

 「当初はね、助成金をもらえないかって町役場に相談したんですよ。そうしたら職員に『うちの町には、そういう趣旨の助成金はありません』って断られた。金が無いからとりあえず住民の皆さんに出資してもらって運転資金にして、撮影に取り掛かったんです。クラウドファンディングで集まったお金で出資してくれた住民にお金を返したいんです。国も県も寄り添ってなんかいないですよ。町役場がわれわれに寄り添ってくれたことと言えば、クラウドファンディングのチラシを置いてくれた事かな」

 次回口頭弁論期日は2020年5月28、29の両日。いずれも午前10時から。

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※ この活動は立正佼成会一食平和基金の助成を受けています。

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